山の天気が悪くなりそうな時は、出発前に中止・延期を決めるのが最も安全です。警察庁は、山岳遭難の多くは天候に関する不適切な判断や、不十分な装備で体力的に無理な計画を立てるなど、知識・経験・体力の不足が原因で起きていると説明しています。登山中も、視界が悪い時や体調が悪い時は、早めに登山を中止するよう呼びかけています。
この記事では、警察庁の資料にもとづいて、悪天候の時の判断の考え方と、出発前・登山中の確認項目をまとめます。
(確認元:警察庁「令和6年における山岳遭難の概況等」(令和7年6月公表)。確認日:2026年10月6日。判断の目安は一般的な内容で、山域や季節によって違います)
警察庁が挙げる遭難の原因と対策
- 遭難の多くは、天候に関する不適切な判断、不十分な装備での体力的に無理な計画など、知識・経験・体力の不足が原因
- 計画の時は、常に最新の気象情報を把握する
- 霧(ガス)や吹雪などによる視界不良や体調不良の時は、道に迷ったり冷静さを失ったりして、滑落などの危険が高まる。状況を的確に判断し、早めに登山を中止する
出発前の判断
| 確認すること | 考え方 |
|---|---|
| 天気予報・警報・注意報 | 気象庁の予報や、雷・強風・大雨などの注意報・警報を確認する。山の上は、麓より天候が厳しくなることがある |
| 行程の長さ | 悪天候で歩く速さが落ちても、日没までに下山できるか |
| 危険箇所 | 岩場・鎖場・沢の渡渉など、雨で危険が増す場所がルートにないか |
| メンバーの体力と装備 | 雨具・防寒着・ヘッドライトがそろっているか。体調はどうか |
判断に迷う時は、中止・延期・ルートを短くするのどれかを選びます。交通や宿を予約している場合は、キャンセルの期限と費用を事前に確認しておくと、天候による判断がしやすくなります。予約の変更の条件は、遠征登山の交通と宿|新幹線+ホテルのパックと個別手配の比べ方、前泊の宿の確認項目は、登山の前泊は必要?日帰りか前泊かの決め方と宿の確認項目にまとめています。
登山中に引き返す判断
- 引き返す時刻を決めておく:山頂に着いていなくても、決めた時刻になったら引き返す
- 雷の音が聞こえたら:稜線などの高い場所から離れ、安全な場所へ下りることを考える
- 視界が悪くなったら:位置の確認をこまめにし、道迷いを防ぐ。迷ったかもしれないと思ったら、来た道を引き返す
- 体が冷えてきたら:防寒着を着る、行動食をとる。体調が悪い時は、無理をしない
道迷いを防ぐ方法は、登山の道迷いを防ぐ方法、雨の時の服装は、登山の服装の基本で説明しています。
ツアーの場合
ツアーでは、悪天候の時の中止の条件や、出発日の何日前に決まるかが、ツアーごとに決まっています。申し込みの前に、中止の条件と取消料を確認してください。詳しくは、登山ツアーと個人登山の違い|初めてがツアーを選ぶ時の確認項目にまとめています。
まとめ
- 山岳遭難の多くは、天候に関する不適切な判断などが原因(警察庁)。最新の気象情報を把握する
- 悪天候が予想される時は、出発前に中止・延期・ルートの短縮を選ぶ
- 登山中は、引き返す時刻を決め、視界不良や体調不良の時は早めに中止する
- 交通・宿・ツアーのキャンセルの条件を事前に確認しておくと、天候による判断がしやすい
