初めての山や、コースに不安がある山では、ツアー(ガイド・添乗員が同行する登山・ハイキング)を使うと、計画づくり・移動・宿の手配を任せられます。一方、自分のペースで行き先と日程を決めたい人は、個人登山が向きます。どちらでも、天候・体力・装備の確認と、登山計画書(登山届)の提出は欠かせません。
この記事では、警察庁の山岳遭難の統計を確認したうえで、ツアーと個人登山の違い、ツアーを選ぶ時の確認項目、準備の流れをまとめます。
(確認元:警察庁「令和6年における山岳遭難の概況等」(令和7年6月公表)、JTB旅物語の公式サイト。確認日:2026年10月5日。ツアーの内容・料金は、出発日・コースごとに違い、変わることがあります)
山岳遭難の統計を確認する(警察庁・令和6年)
警察庁の資料によると、令和6年の全国の山岳遭難は、次のとおりでした。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 発生件数 | 2,946件 |
| 遭難者数 | 3,357人(うち、死者・行方不明者は300人) |
| 態様別の割合 | 道迷い30.4%、転倒20.0%、滑落17.2% |
| 年齢層 | 40歳以上が79.8%、60歳以上が50.0% |
| 単独登山者 | 遭難者1,311人のうち、死者・行方不明者は179人(13.7%)。複数登山(2人以上)の死者・行方不明者の割合は5.9% |
単独登山には、観光や山菜・きのこ採りなどが含まれます。それでも、道迷いが最も多く、単独の方が死者・行方不明者の割合が高いという数字は、計画を立てる時に参考になります。警察庁の資料は、対策として、登山計画書・登山届の提出、地図とコンパスの携行、信頼できるリーダーを中心とした複数人での登山などを挙げています。
ツアーと個人登山の違い
| 項目 | ツアー(添乗員・ガイドが同行) | 個人登山 |
|---|---|---|
| 計画づくり | 主催者がコース・日程を決める | 自分でコース・日程・宿を決める |
| 道案内 | 同行者が案内する(内容は、ツアーの案内で確認) | 地図・コンパス・地図アプリで、自分で位置を確認する |
| 移動・宿 | 集合場所からの移動や宿が、パッケージに含まれることがある | 交通手段・宿の予約を、自分で行う |
| 自由度 | 日程・時間は、ツアーの行程に合わせる | 天候や体調で、行き先・時間を変えられる |
| 費用 | 手配・同行の費用を含む料金。内容は、ツアーごとに違う | 交通費・宿泊費・装備費を、自分で用意する |
| 登山届 | 主催者が出すかどうかは、ツアーごとに確認する | 自分で作成して提出する |
ツアーなら安全が確実になる、というわけではありません。天候の悪化や体力不足は、ツアーでも起きます。ツアーを選ぶ時は、内容と条件を、申し込みの前に読んでください。
ツアーを選ぶ時の確認項目
- 同行者:添乗員・ガイドが同行するか。人数に対して、何人で案内するか
- 行程とコースタイム:1日の歩行時間、標高差、宿泊の場所。自分の体力に合うか
- 参加の条件:年齢・体力・登山経験の目安。事前の説明会や準備の案内があるか
- 装備:持ち物の一覧。レンタルがあるか、自分で用意するものは何か
- 中止の条件:悪天候・人数不足の時の扱い。出発日の何日前に決まるか
- 取消料・変更:キャンセルの期限と費用。旅行会社の条件書で確認する
- 料金に含まれるもの:交通・宿・食事・入山料・リフトなど、どこまで含まれるか
ツアーのパンフレットや申し込みのページに、「歩く距離・時間」「標高差」の数字がない場合は、旅行会社に問い合わせて、自分の体力と比べてください。
個人登山で準備すること
個人で行く場合は、次の準備を進めます。
- 計画:コースの距離・標高差・コースタイム、日の入りの時刻、エスケープルート(途中で引き返せる道)を調べる
- 登山届:登山計画書を、家族や職場と共有し、登山口の登山届ポストやインターネット、登山地図アプリなどで提出する
- 位置の確認:地図とコンパスを持ち、登山地図アプリと紙の地図を併用する(警察庁の資料の記載)
- 前泊:登山口が遠い場合は、前泊も検討する。決め方は、登山の前泊は必要?日帰りか前泊かの決め方と宿の確認項目にまとめています
JTB旅物語のツアーを探す時のポイント
JTB旅物語の公式サイトには、添乗員が同行するツアーが掲載されており、「テーマや目的で選ぶ旅」の項目にハイキング・トレッキングがあります。出発地(首都圏発・北海道発・中部発・関西発・九州発)で、掲載されているコースが違います。
- 出発地と、行きたい山域・時期で、コースを絞る
- 各コースのページで、行程・歩く距離と時間・料金に含まれるもの・取消料の条件を確認する
- 気になる点は、パンフレットの請求や問い合わせで、事前に確認する
掲載されているコースの内容は、時期によって変わります。登山・ハイキング向けのコースが、希望の時期にあるかは、公式サイトで確認してください。
まとめ
- 警察庁の統計(令和6年)では、道迷いが最も多く、単独登山の方が死者・行方不明者の割合が高い
- ツアーは、計画・移動・案内を任せられる。個人登山は、自由度が高い代わりに、計画と準備を自分で行う
- ツアーは、同行者・行程・参加条件・装備・中止条件・取消料・料金に含まれるものを、申し込みの前に確認する
- どちらの場合も、登山計画書(登山届)、天候と体力の確認は欠かせない
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